【5分で解説】CT検査のしくみを現役診療放射線技師が解説

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こんにちは、現役診療放射線技師のおたけです。

今回、CT検査(computed tomography)について5分で解説する記事を作成しました。

この記事を読むことで老若男女、ザックリとCT検査とはどんなものなのかを理解することができます。

CT検査(computed tomgraphy)とは?

CT検査は「computed tomography」の略で、日本語訳では「コンピュータ断層撮影」になります。

TVで見た方もいるかと思いますが、大きいドーナッツ型の装置で、筒の中に入っていく検査です。

CT検査をもっと噛み砕いていうと「難しい処理はコンピュータにお任せして、欲しい断層の情報を画像として取得する撮影」です。

まだ、ピンと来ないと思いますが、ご安心ください。順を追って解説していきます。

CT検査はどうやって画像を取得するのか?

CT検査はレントゲン検査と同じで、人体に放射線を当てて、透過した放射線から画像を作っていきます。

レントゲン検査の発展系がCTというイメージで大丈夫です。

まずは、レントゲン検査からザックリ見てみましょう。

レントゲン検査から詳しく知りたいという方は、下の記事を参考にしてください!

CTでは、ドーナッツ型の装置の中で放射線発生装置と検出器が対になっています。

レントゲン検査では1枚の写真を作るのに1方向の放射線が必要になりますが、
CTでは、1枚の写真を作るのに、360度方向の放射線が必要になります。(正確にいうと360度もなくて大丈夫ですが、話が難しいので今回はやめておきます。)

ここで、頻度が多い胸のCT検査についてどうやって撮影しているかを見てみましょう。

下の図のように360度方向から出ている放射線のシャワー(黄色の枠)の中にくぐっていきデータを取得します。わずか6、7秒ぐらいで終わります。

この人体を透過した放射線の矢印は、1本1本人体の情報を持っています。

この、1本1本の情報を材料に、コンピュータがうまい具合に処理をして、元の人体の構造を再構成していきます。

再構成して得られた元の構造のデータをボリュームデータといいます。

このボリュームデータは、例えるなら「豆腐みたいなもの」です。豆腐は包丁でどんな角度、どんな厚さでも切ることができますよね。

CT撮影で得られたボリュームデータも豆腐を包丁で切るように、任意の角度、厚さでデータを切ることができます。

そして、その断面(正確には断層)を観察して病気を探していきます。

先ほど、任意の角度、厚さでデータを切ることができるといいましたが、切り方にもルールが決まっています。

必ず、axial方向(軸位方向)の画像は取得します。

あとは、colonal方向、sagital方向の画像を状況に合わせて作っていきます。

状況に合わせてというのは、病気によって適切な切り方があり、それに合わせて切るということです。

以上が、CT検査の画像の作り方です。

CT検査の時間は?

施設によって微妙に時間は違いますが、だいたいの目安を示したいと思います。

部屋に入った瞬間から検査が終わって部屋を出る瞬間までの時間を書きます。

  • 胸部 約5分
  • 腹部 約5分
  • 胸腹部 約5分

CT検査では造影剤という薬を使った検査を行うことがあります。

腕に注射をして検査の途中で造影剤を入れて写真をとっていきます。こちらは、少し時間が長くなります。

  • 造影CT検査 部位全般  約10分〜15分

まとめ:CT検査ってどんな検査?

いかがだったでしょうか?

ここで簡単にまとめていきます。

CT検査は、

  • レントゲン検査と同じ放射線を使った検査。
  • ざっくりいうと、「難しい処理はコンピュータにお任せして、欲しい断層の情報を画像として取得する撮影」
  • CTで得られるデボリュームデータは、豆腐みたいなもので、任意の角度、方向できることができ、その断面を観察していきます。
  • 時間は大体の検査は約5分、造影剤を使った検査は約10~15分。

また、分からないことがありましたら、お気軽にお問い合わせからご質問ください。

また、病院のスタッフにでもお気軽にご質問ください!それでは!!

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リンク

より詳しくは日本放射線技術学会のサイト

記事を書いたのはおたけです。